2020.11.30

葛根湯について

これからの寒くなる季節に「風邪のひきはじめに葛根湯」ということを、よく聞くことがあるのではないでしょうか。この季節ドラッグストアでは、たくさんの葛根湯が陳列されています。配合成分は一緒ですが、製造元はもちろん、剤型や成分量が違います。「葛根湯は、いつ使ったらいいの」「どれを選んだらいいの」などお客様からよく相談をお受けする内容をまとめました。

葛根湯は、いつ使ったらいいの

葛根湯はたくさんの効能を持っていますが、風邪の場合は「熱性疾患の初期・炎症性疾患・鼻かぜ」という効能が適用されます。具体的な症状で考えると「少し熱っぽい、ふしぶしに少し痛みがある、のどが少し痛い、鼻がグズグズする、水っぽい鼻水が垂れてくる」など症状の時で、「ゾクゾクっとしたら」使ってみてください。よく効きます。

葛根湯がダメな場合

逆に「黄色い鼻水がでる、咳・痰がひどい、熱が38℃以上ある、ふしぶしに強い痛みがある」などの症状が一つでもある方は葛根湯の適応ではないかもしれません。インフルエンザなど市販薬では対処できない疾患の可能性があります。このような場合は、医師または薬剤師にご相談下さい。

どの葛根湯を使ったらいいの

葛根湯には「ドリンク」「粉」「錠剤」などおおよそ3つの剤型で販売されています。すぐに服用したい方にはその場で飲める「ドリンク」がお勧めです。「ドリンク」には1日2回または3回服用するものがありますが、1日3回飲めるならば3回タイプをお勧めします。1日量に換算すると成分量は変わりないですが、体への負担や持続性を考えると3回の方がよいでしょう。また、価格も3回の方がお得に設定されている場合が多いです。「粉」は常備薬・携帯用として優れています。また価格面からもお勧めできます。「錠剤」は5~15歳未満の方や、「ドリンク」「粉」が苦手の方にお勧めしています。

葛根湯の成分量を比べてください

実は市販の漢方薬は「満量処方(1日服用できる最大量)」と呼ばれるものや、満量処方換算した場合、4/5・3/4・2/3・1/2量などさまざまな成分量のものが販売されています。ドリンクはそのほとんどが「満量処方」です。粉は満量~1/2量までさまざまあります。錠剤は2/3・1/2量のものが多いです。「葛根湯」の場合、最大限の効き目を期待するなら満量処方をおすすめしますが、成分に「麻黄」など注意が必要な生薬を含んでいるので、高齢の方や小児、体の小さい方は「2/3」「1/2」量のものを考慮しましょう。特に5~15歳未満の方は、錠剤の方が年齢に適した用法が可能です。また、風邪ではなく「肩こり」で常時服用する方は「2/3」「1/2」量などの製品の方が、体に負担が少なくてよいかもしれません。

最後に、「漢方薬」=「安全」ではありません。現在医師の治療を受けている方、妊娠している方、発汗しやすい方や、体力のない方が購入したい場合はまずは薬剤師、または登録販売者にご相談ください。

付録:今回の薬用植物

エビスグサ

エビスグサは、マメ科ジャケツイバラ亜科の小低木または草本。 秋に収穫した種子を決明子(ケツメイシ)といい、よくハブ茶に用いられている。 緩下、整腸、利尿作用があるが日本では漢方薬として用いられることは少ない。

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